塗り壁

塗り壁の魅力

職人の技が造り上げる美しい外観

新しい外壁材が増えている中、今、昔ながらの塗り壁が見直されています。
長い歴史の中で証明されている耐久性や安全性、左官職人の手仕事による意匠性など塗り壁には魅力がたくさんあります。
塗り壁というと漆喰壁や土塗り壁など和のイメージが強いかもしれませんが、実は洋風の塗り壁もあります。

塗装の仕上げ方次第で、風合いを変えられるのが塗り壁の強みです。手仕事で一から仕上げていくので、さまざまなデザインに対応できます。

塗り壁の魅力

手仕事による味わい深い表情が出せる

大量生産される外壁材にはない味わいが塗り壁の最大の魅力です。左官職人のコテさばきや刷毛の使い方で何通りにも仕上げ方を変えることができるうえに、カラーバリエーションも豊富です。
また、時間の経過とともに深まる風合いが、目を楽しませ、家とともに歩み、成長してきたことを実感させてくれるでしょう。

継ぎ目がなく美しい

継ぎ目のない滑らかで一体感のある外観に仕上がります。凝った形の家でも塗り壁なら形状に合わせやすく、継ぎ目からの劣化の心配もありません。

和風・洋風の両方に合う

古風なイメージを持たれがちな塗り壁ですが、土壁以外にも塗り壁の種類は多く、洋風なデザインにも合うものがたくさんあります。
色や模様の種類が多く、デザインの自由度が高いのも塗り壁の特徴です。

人と地球にやさしい天然素材

大抵の塗り壁は、湿気を防いでカビ・ダニの繁殖を抑制するとともに、有害な化学物質の吸着や無害化・気になるニオイを吸着・除去する性質を持っており、室内の空気を健やかに保ちます。
また、水、土、藁などの身近な自然から生まれるので、施工時にも有害物質を出すなどの余計な環境負荷をかけず、使い終わると自然に還ります。

塗り壁と快適性

塗り壁ならではの快適性というものがあります。 塗り壁の人の感性にはたらきかける味わい深い表情が、「安心できる」「落ち着く」「あたたかみを感じる」など数値では表わせない心地よい空間をつくります。

また、塗り壁の快適性には、そのすぐれた機能性があげられます。塗り壁は日本の気候にピッタリと合っています。 日本の夏は暑く、冬は寒い、梅雨時はジメジメと湿度が高くなります。塗り壁には断熱効果があり、夏は暑い日差しを遮り、冬は冷気が入り込むのを防ぎます。それだけでなく湿度調節効果もあります。 ジメジメしているときには湿度を下げ、乾燥する季節には湿度を保ちます。湿度がいつでも快適に保たれているため心地よく感じます。

塗り壁は空気清浄機のような役割も果たします。塗り壁にある無数の穴がニオイや有害物質も吸収し、無害な物質へと分解します。 アレルギー疾患の原因となるホルムアルデヒドなども吸収し浄化します。快適で健康的な室内環境を作ります。

塗り壁の種類

塗り壁にはたくさんの種類があります。一般的に、塗り壁の種類は、仕上げに何を塗るかによって区別されています。
それぞれに特徴があり、その一部をご紹介します。

漆喰 -しっくい-

歴史ある塗り壁材です。お城や土蔵などに使用されてきました。機能性に優れています。色は基本白ですが、色土や顔料を加えたタイプもあります。

  • 程よい調湿性
  • 強アルカリ性であるため殺菌効果が高く、カビが生えない
  • 非常に硬く固まり、丈夫
  • 耐火性、防音性、遮音性に優れる

珪藻土 -けいそうど-

植物性プランクトンの一種である珪藻から形成された土。目には見えない無数の孔が空いています。この穴により優れた調湿性、吸収性を発揮します。近年バスマットなどにも使用される素材です。

  • とても優れた調湿性
  • 脱臭性、耐火性に優れる

聚楽 -じゅらく-

京都の聚楽第跡地周辺から産出する土を使用して仕上げる塗り壁です。最高級天然土として希少価値のある素材です。日本古来の上品な壁に仕上がります。

  • 高い調湿性により、夏も涼しい
  • 優雅な風合い
  • 防火性、防音性、断熱性に優れる

プラスター壁

プラスター(石灰または石膏)を用いた壁で白い輝きが特徴です。西洋漆喰とも呼ばれます。

  • 防火・耐火性に優れる
  • 十分な強度があり、耐久性が高い